HOW DO YOU LIKE SILICON VALLEY?

たどり着いたらそこがスタート!
<< December 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

- | permalink | - | -

Socialfeed Roadmap Suggestion

空いてしまった。ずいぶんと更新が空いてしまった。

ここまで空いてしまうと、かける話題があっても、再開するための敷居が高くなっていきますよね。。。。戻ってきたあいさつどうしよう、とか、更新してない間何してたか書かなきゃだめかな。。とか。。。悪循環を断ち切るためにとにかく更新していこうと思います。



このプレゼンテーションは、インターンシッププログラムでリアルコムに来てくれた、Amandaが、現時点でのSocialfeedをレビューし、今後のロードマップへのサジェスチョンを作ってくれたものです。Socialfeedのほんとの役割は、内部に持っているSocial-graphベースの推薦エンジンなのですが、そのプレゼンテーションという意味でも、もうちょっとちゃんとサイト自体も見直さないと、ということで、Amandaにお願いしたのでした。

Socialfeed自体は、僕も含め完全にボランタリベースのプロジェクトです(このボランタリベースの重要性について、最近、しびれるほどの開眼があったのですが、それについてはまた別稿で)。が、Amandaのサジェスチョンに沿って、すこしづつ改善していこうと思ってますので、たまにみてやってください
Software | permalink | comments(2) | -

やはり受託からイノベーションは生まれない

Rubyのパパ、まつもとゆきひろさんの日記でコメントされていたところから、ちょっとしたブログ上の議論を見つけた。若干ていねいにリンクを追ってみる。

もともとは、辻俊彦さんのブログの、受託開発と自社開発で、
クオリティの高い受託開発力は、オリジナリティ溢れる尖った自社開発力を生み出す素地になると思っている。投資検討の評価においても、象牙の塔に籠る社員よりは、世間とのコミュニケーションに関心を払い、お客さまの心を掴める社員が多いことを開発型企業の評価において重要視している。

これに対して、大迫正治さんがご自身のブログの、「中毒性」ある受託開発がソフトウェアベンチャーの躍進を阻むで、
凡庸なものを作り続けていれば非凡なものを作る力が生まれる、という辻氏の主張には首を傾けざるを得ない。

と反論。コメントやはてな、トラックバック先などを見るとほとんどの意見が大迫さんに賛同するか、だから日本のIT業界はだめだ、みたいな勢い。もちろん僕も、「プロダクトマネージャーが不在どころか、認知すらされない現状」という点など含め、大迫さんに同意するが、かたや辻さんの立ち位置も「リアリティ」としてよく分かる。日本のIT業界で、たとえ受託をしていても、コミュニケーション能力と技術力とマインドを備えた中小企業のエンジニアや経営者が輝いて見えることも理解できる。

ただ、この辻さんがリアリティであり続けるなら、日本のITは未来永劫「サービス業」だろう。(さらにいうと言葉の上の対比で用いられているにしても、「製造業」になればいいのかというとそれも違う。その理由は最後に)

実はちょうど昨日、ある方から、Paul Grahamという人のYCombinatorというインキュベーション事業が「成功するインキュベーションモデル」として非常に注目されてはじめているという話を聞いたところだった。僕も愛用してるRedditなどはここから出てきたらしい。きわめてタイムリーなので対比させてみる。

Meet the Next Billionaires
Calling all geeks! Do you have a hot idea for a start-up? If so, this boot camp where Silicon Valley meets 'American Idol' is for you. That is, if you make the cut.


要は、若くて頭がよくてやる気もあるGeekを集め、最大$30,000程度を与えて、3ヶ月シリコンバレーのどこかで「合宿」させて何かを作らせる。3ヵ月後にプレゼンさせて、よさそうなら何かを始めさせる。期間中、Paul Graham含め、経験のある元起業家などが彼らと頻繁に食事をするなどしてなにくれとなく視野を広げたり、前に進むのを助ける。もちろん失敗もたくさんあるだろうけど、ひとつひとつの最初の投資が安いのがこのモデルのいいところだ。何より「失敗」したって誰も責めない。責めないどころか挑戦したことが讃えられる。

ここで再度引用するが、
クオリティの高い受託開発力は、オリジナリティ溢れる尖った自社開発力を生み出す素地になると思っている。

は、新しい価値を「生み出す」場としては、悪いが比べ物にならない。クォリティの高い受託開発をするのは、失敗をしないことで、よく働く、賢い、ユーザーと話せる、技術力がある、などという能力を示すことはできる。が、その先で、上記YCombinatorのように、何かを産みだすエネルギーの顕在化と、そのケアをうまくしない限り、「素地」は「潜在能力」で終わってしまう。

辻さんは最後に、それまでのコメントやトラックバックを受けたエントリーで、
何より、製造業ではなくサービス業に分類されているところに、現在の状況が象徴されている。(中略)ただ、日本の伝統工芸は、お客さまの声に耳を傾けたところからスタートし、時間をかけて熟成してきたものだと思う。


このあたりを読んで、「サービス業」と「製造業」の二元論も、僕の問題意識を完全には説明しない理由が分かってきた。「伝統工芸」といえるほど、日本人の特性などにのっとって昇華されたものであるなら、別に「サービス」でも「製造」でも価値があるものなのだ。

現在の日本の最大のIT業界の問題は、完全な「輸出入赤字」であることにあると思う。少なくとも30代以上は、小学生のころ「日本は資源のない加工貿易の国」って習ったと思う。僕らの日本は、何かの「価値」を国外に示さない限り、食べるものすら買えなくなってしまう国だ。まったく新しい「イノベーション」でもいい「伝統工芸」的な技でもいい、「リッツカールトンみたい」なITサービス(下記)でもいい。IT業界は、何か、国内で作り出した「価値」を他国に輸出してるだろうか。してない。

でも、シリコンバレーに1年いて思ったのは、
・エンジニアの「平均値」は日本だって相当高い
・日本のIT業界は、シリコンバレーのほとんどよりLong workしてる
ことだ。それなのに、そんなにがんばっているのに、「輸出」に足るものができない。もしくはあるんだけど認められてない。それこそ「素地」「潜在能力」はあるのに、顕在化していない。先週、米国進出を決めたというルナスケープの近藤さんとこっちでランチしたときに、彼は「うってでるかどうかを決めるだけの単純な問題。自分はもっと(数年)早く決断しなかったことを後悔してる」と言っていた。

ほんとそれだけの問題なんだと思う。日本人はソフトウェアだって決して悪くない。
ところで、最後のエントリで辻さんは、
(中略)リッツ・カールトンに代表されるサービス業の極みがソフトウエア業界では実現できないのか(必要ないのか)、引き続き模索を続けていきたい。

と結んでいる

模索するのは自由だけど、答えは出てると思う。Googleだって「WEB上で何かを探す」というユーザーの目的に対する「サービス」の今のところ極みだ。サービスって言葉でホテルみたいに人間が出てくる「サービス業」を究極の姿として結びつける時点でこの人はソフトウェアの何をわかってるんだろ・・・と感じの悪いことを心の中で思いつつ、話の拡散ついでに、僕が最初に見たまつもとさんコメント
まあ、受託なんてやってる会社は少なくとも「ベンチャー」ではないよな。NaClも含めて。全然冒険してないもの。まあ、私は冒険好きじゃないんで、それはそれで望むところではあるんだけど。

やる気があるのかないのか分からなくてなんだか萌えた。
Software | permalink | comments(9) | -

Enterprise 2.0: Revolution in Software Development and Delivery?

Enterprise 2.0: Revolution in Software Development and Delivery?に参加してきた。

コマーシャルオープンソースCRMソフトのSugarCRM。社内の人と人の活動をあぶりだし分析する(広い意味でSNS)VisiblePath。シンプルなファイル送信サービスYouSendIt。社内WikiのSocialText。この4社のCEOがそろい、エンタープライズ向けソフトウェアに起ころうとしている変化について語った。参加者は、15%くらいがVC、30%くらいが学生(Stanfordの中だったから)、残りはスタートアップなど含め働く人という構成だった。

残念ながら僕はこれまでEnterprise2.0というキーワードを地味、かつ皮肉的に捉えていた。要は、この1年半くらいの間に「Web2.0」的と呼ばれてきたWeb上のユーザーサービス、技術、たとえば検索、RSS、Wiki、ブログ、SNS、Socialbookmarking、Ajax など・・・に、エンタープライズならではの味付けを施したものを、Proprietaryなソフトウェアモデルでつくり売っていく・・・、つまり、「Web2.0の残骸」をエンタープライズ向けに焼きなおしただけの、実は「1.0」的な(経済活動としては活発かもしれないが)退屈な繰り返しの世界だと考えていたのだ。

しかし、このイベントで、こんな地味でも退屈でもない、まさにエンタープライズソフトウェアの次世代を作り出そうとする変化がシリコンバレーのGrass rootで起こりつつあると知った。それはうれしいことに僕の想像のちょうど逆で、セールス、マーケティング、インテグレーション、カスタマイズが幅を利かせるProprietaryな、「1.0」モデルから脱却しようというという変化のようだ。

まず、モデレーターのMary Colemanが、現時点で見られる「Enterprise2.0」を総括した。
(1) AjaxなどWeb2.0の産物が随所に使用され、ブログやWiki、SNSといったWeb2.0的CGMサービスが企業内に持ち込まれている
(2) Light weightなWebアプリが多く、多数のオープンソースソフトウェアが使われている
(3) ライセンスが非常に安く無料利用可能も一般的。Enterprise2.0は小中規模サイズのビジネス向けの動きといえる
(4) Enterprise2.0ソフトウェアは、ネット上の口コミだけで膨大なユーザーを獲得している(YouSendItなど)
(5) どの会社も、総じて製品中心、技術中心である
(6) オープンソース(Commercial Open Source)モデルで、世界中で開発しているケース(SugarCRM)もある

(1)については特に説明の必要もないと思う。「Web2.0」の産物によって、ユーザーエクスペリエンスがあがり、CGMなど「非構造的」「フラット」なWebの世界がエンタープライズに持ち込まれつつあるという動きだ。

「1.0」から「2.0」への変化として重要なのは、(2)以降だ。これらをまとめると、Enterprise2.0で起ころうとしている変化は、次の3つといっていいと思う。

1.開発モデルの変化 Revolution in Software Development
2.導入モデルの変化 Revolution in Software Delivery
3.ユーザーモデルの変化

1.開発モデルの変化
Commercial Open Sourceで開発されたCRMソフトSugarCRMは、オープンソースにすることによって、小さなスタートアップ一社では決して成し遂げれらない開発を遂げてきた。社員90人のうち、ほとんどがエンジニアであるが、そのほかにも、世界中に5000人の開発者がいる。機能もさることながら、たとえば50以上の言語に対応しているのがオープンソースによってレバレッジされた結果のひとつだ。すべてのソースコードを開放しているが、オープンソースの部分と、コマーシャルな部分をソースコードベースで分けている。これはバージョンごとに変遷があるようで、たとえばVersion1.0では、100%がオープンソース、2.0では60%、2.5では90%、最新の4.5では80%がオープンソースだ。
これをダウンロードしたら、基本機能はすべてオープンソースで無料で使える。で、有料版のソースを使うと、組織やグループ、階層管理といったエンタープライズならでは複雑な機能が使えるようになるらしい。ベンダーは、オープンソース部分を改変したり、追加したりしたら、それを自分で売っても、オープンソースにコミットしても良いが、有料部分を提供するなら当然収入はSugarCRMに入る。というモデルらしい。

Commercial Open Sourceは、決して容易なモデルではないが、従来と比べたら極端に低い開発コストで大きな機能を開発することができるのは間違いない。これが、Enterprise2.0における第1の変化、「開発モデルの変化」の大きな例だ。

2.導入モデルの変化
開発コストが低いこと、DB、OSなど周辺の環境もすべてオープンソースでそろうことは、すべてライセンスなどの導入価格の縮小につながる。導入価格が下がれば、必要な決済の権限が下がる。これまでは、ソフトウェアを販売するために、CIOをはじめとするさまざまな階層にアプローチをかけなければいけなかったのが、その分だけセールスのコストが下がり、それを開発にまわしたり、さらに価格の縮小にもつなげられる。

そして、インターネットによるダウンロードやお試しが簡単にでき、ブログなどで情報が伝わりやすくなっている現在、マーケティングに莫大なコストをかけなくても、良いものであれば「口コミ」で自然と広がっていく。これが、第2の変化、「提供モデルの変化」だ。ビジネスモデルの変化といってもいいかもしれない。これまでの「一声100万ドル」の世界に対して、「ロングテール」エンタープライズだといえる。ロングテールを拾うことが、ビジネスとして成り立つことは「Web2.0」世界でも証明済だ。

3.ユーザーモデルの変化
たとえば、Yousenditはマーケティングに1ドルもかけずに900万人のユーザーを獲得しているという。ユーザー同士の口コミだけ広がっているから、エンタープライズであっても、自分たちのソフトウェアが優れているか優れていないかだけで、ビジネスの行く末が決まるのだ。これは、ソフトウェア開発者にとっては、怖くもありつつ魅力的な世界だ。「ソフトはだめだけど営業ががんばっているから売れている」という(全世界共通の!)プレッシャーで小さくならなくて良いのだ。そして、ここには、3つ目の変化の要素が見え隠れしている。

3つ目の変化の説明を、VisualPathのAntony Brydonの言葉を借りると、

"Change of prospective of employee to be an individual consumer"


だ。つまり「社員ひとりひとりを個人として、消費者として見る」という変化だ。これは、Antony Brydonから見た「Enterprise2.0」における最重要の変化らしい。これはもちろん、Visible Pathのコンセプトが「企業内のIndividualにフォーカスを当てる」ということゆえに強調されることでもあるようだ。実は僕としても、この第3の変化が、Enterprise2.0のもっとも肝心な部分だと思っている。その他も大きな変化だけど、それらはこの変化、「エンタープライズソフトのひとりひとりのユーザーとベンダーが向き合える世界」への変化のお膳立てであってほしいと思ってる。
(蛇足だが、逆にAntony Brydonは開発モデルの変化には懐疑的だったのが面白い。Proprietaryでいいだろう、といいのだ。そのせいか?会場から彼への質問はほとんどなかった)

さて、ここまで説明してきた Enterprise2.0での変化は、ちょっと乱暴だが次のようなサイクルで動いていくのだと思う。

・Web2.0的変化(ライトウェイト、オープンソースなど)が、Enterpriseに持ち込まれる
・開発コストが下がる
・価格、導入コストが下がり、エンタープライズのロングテールである中小ユーザーが導入しやすくなる
・ユーザーの発言力があがり、ソフトウェア自体の品質がものをいうようになる
・口コミが幅をきかせ、セールス、マーケティングの比重が下がり、エンジニアリングの比重が上がる。コマーシャルオープンソースのような手法の利点も活きるようになる
・高品質、高機能なエンタープライズソフトがより安価になる
・繰り返し・・・

「Web2.0」はガレージや倉庫の極小のスタートアップが主役で、Web上のコンシューマに向けたものだった。「Web2.0の残骸をかき集めたEnterprise1.0」ではない、本当の「Enterprise2.0」にむけた変化の主役は当然、既存、スタートアップを問わず、我々のようなソフトウェアベンダーが担うものだ。新世代と旧世代では、開発、セールスマーケティング費用が劇的に違うはずなので、同じサービス、同じフィールドでは決して勝負にならない。だが、既存のベンダーは「ロングテール」を狙うことなく、これまでどおり、「ビッグヘッド」「ファットベリー」にい続けることも可能ではあるだろう。「Web1.0」的といわれたアマゾンや楽天が消えたわけではなかったわけだから。

SugarCRMは、世界中でダウンロードされているが、日本市場、アメリカ市場という限定なくチャンスがあるのも、Enterprise2.0の特徴だ。巨大企業や、スタートアップ企業はともかくとして、たとえばわれわれリアルコムのような規模の1.0ソフトウェアベンダーは、この流れにどう向き合うべきか。

さて、余談をいくつか
会場でも、それほど掘り下げられず、僕も消化不良でここには書かなかったのだが、パネラーの誰かが、"Mash-up of business process happens in Enterprise2.0!" と言っていた。言いたいことは漠然とは感じるんだけど、これってどういうことだろうか。掘り下げたら面白そうではある。だれかいっしょに考えてくれないかな

それから最後のほうの質問タイムで、こういうことをいってる人がいた。

「いまの変化は、Enterprise4.0と呼べるんじゃないのか?
1.0 ホストの時代 巨大予算のビッグヘッドもはなはだしい時代
2.0 PC、オープン化
3.0 イントラ内のWEB
そして今が4.0だ」

この人は質問ではなく持論を述べてるだけだったので、Ross Mayfieldが「面白い言い方だが・・・」とさえぎった。が、本当に面白いと思う。バージョンはどうあれ「Enterprise2.0」と呼ばれている変化が、これまでの歴史の中で脈々と続いてきた、企業内コンピューティングのコモディティ化の過程にちゃんと収まっているのだ。

こういう視点から見ても、この「Enterprise2.0」と言われている変化は、「Web2.0」のようなバブルワードでない、本当の変化になっていくじゃないかと思うわけだ
Software | permalink | comments(0) | trackbacks(3)

「欲求」から、本当のライバルに到達する

昨日、今日とサンフランシスコで THE FUTURE OF WEB APPS というWORKSHOPに参加している。http://www.carsonworkshops.com/summit/special.html

目当てにしていたもの以外にもなかなか興味深い話が多かった。中でも非常に印象的だったのが、Google CalendarのプロダクトマネージャのCarl Sjogreen氏のセッションだ。「公式の場所では初めて」Google Calendar開発ストーリーを語るというものだ。
まず彼らは、'Google should do something in the online calendar space' と決めてから、とにかく現実のユーザーとなる人々にインタビューをしまくった。geekでない普通の人々が、いかにして自分の予定を管理し、友達・家族と予定を共有しているか、をインタビューしまくったのだ。そして、それを元に、とにかく楽しい、速い、そして出来るだけシンプルな機能で、ユーザーが自分の全生活を一箇所で確認できるカレンダーを目指して、今のGoogle Calendarを作っていくことに至ったわけだ。ここまでの話の中でも、社内プロトタイピングの過程であるとか、look & feel へのこだわり、Launch当日の裏話などなかなか聞きごたえがあった。

が、僕が特に印象に残ったのは、お約束の「X個のキーファクター(今回は6)」の2つ目。
2. know our real competition
のくだり。

’I spent a lot of time looking at the market, but the competition that keeps me up at night is *paper*.Paper has a bunch of great advantages that you need to beat.'

だというのだ。対象となるユーザーが、どうやって自分の生活を管理し、家族や友人、恋人、同僚、クラスや研究室とメンバーとスケジュールを共有しているか。それを突き詰めると、他のソフトウェアに敵はおらず、真の敵は従来からある壁かけや手帳、卓上のカレンダーだった、ということだ。自分のエントリーだが、欲求がなければネットもいらない にあるとおり、成功するソフトウェアは、本質的な欲求や必要性があるところにちゃんとターゲットを設定している。non tech、あるいはlow techの世界で長らく行われ続けていることこそ、「欲求」があるに決まっている部分だ。彼らはそこに切り込んで、そして伝統的な「紙媒体」にぶつかり、

focus on what the web can do but paper can't

へ向かったわけだ。うらやましいほど壮大なチャレンジだ。

翻って、自分が今つくっているサービスの「欲求」と「ライバル」はなんだろうか、と当然考えてみる。。。。もうそろそろ、隠しておくフェーズからは抜けつつあるのだが、ここに書くのはまた今度。現在、エンジニア僕、デザイン南アメリカに外注、米国人のプロダクトマネージャー、カナダ人のマーケティング担当で、最後の最後の煮詰めを行っているところです。
Software | permalink | comments(0) | trackbacks(0)

欲求がなければネットもいらない

梅田望夫さんとマウンテンビューのダウンタウンでランチする。面白い話題はありすぎるほどだったのだが、特に印象に残ったのが、タイトルにしている話。そもそもの話題は、craigslistや、Mixiが誰にとっても(ここでは梅田さん)必要とは限らないという話だった。

たとえば、craigslistで、「ゆりかごから墓場まで」なんでも手に入るといっても、このエリアに10数年住んで、とくに「ほしい」もののない梅田さんには、そのありがたみは頭でしかわからない。Mixiでいくら新しい友達ができるといっても、忙しくすぎて、既存の友人関係の維持すら苦労する梅田さんにとって、それは別にありがたくもなんともない。

同じく、表現欲求が少しもない人には、ブログなんてなんでみんなやってるかさっぱり理解できないし、ネット上で自分で情報を探す気も必要もない人には、Googleなんて別に人生で一度もかかわらなくて、OK

拡大すると、生活の中であれ、ビジネスの中であれ、「ネットに疎い」世代と言われている人たちは、つまるところは「欲求」や「必要性」がないからこそ、いつまでも疎いままだし、そのありがたみや、それがいったいどういうものなのか?がいつまでたってもわからないのではないか、というお話。

そこから転じて、(ここからが重要なのだが)だからサービスもソフトウェアも、最低でも「自分が本気でほしい!」と思うものをつくりはじめるのが、正しい。その部分を本気で突き詰めていなかったり、軽んじてたりすると、絶対失敗する。そういう話題だった。

「必要は発明の母」なんて名言があったと思うけど、WEBやソフトウェアの世界でも、使い手の「欲求」という「母」の部分で外したものは100%失敗しているように思う。自分も今米国で新しいサービスを開発しているが、その辺りの深い欲求(現場ではdriverなんて言葉で表現してる)を絶対に落とさないようにしないと、と思った次第だ。
Software | permalink | comments(0) | trackbacks(1)

集合知を引き出すインターフェースとは

現在行っているプロジェクトで調査した中から、ユーザーから「知」を引きだすためのインターフェースが非常に印象的だったものを紹介する。

・Peekaboom http://www.peekaboom.org/
Peekaboomは、ネットワーク上で画像の名前を当てあうゲームだ。ランダムな相手と制限時間内に画像の名前を当てる。問題側には画像は全部見えており、回答側には一部しか見えない。回答側が「これ」と思う単語を入力すると、問題側は「近い(hot)」「いや遠い(cold)」とだけ返事を返せる。プレイヤーは問題/回答を交互に繰り返し、当てれば両方に点数が入るので、協力し合ってできるだけ高得点を狙う。
peeekaboom

このゲーム、暇なとき限定だが、やってみると意外な中毒性がある。運と思考と協力のバランスがいい。ちょっとお勧めだ。ただ、このゲームの目的は、このゲームでプレイヤー同士が入力しあった単語が、その画像を検索するためのキーワードになる、というものだ。「人力RIYA」とでも言おうか。ちょっとしたゲームを楽しむというユーザーの余暇時間を利用しつつ、ひとりひとりがちゃんとその画像を表現する言葉を一生懸命考える。その結果を集約し、検索という本来の目的のために利用する。最高にスマートな「集合知」の集め方だ

・Stumbleupon http://www.tailrank.com/
Stumbleuponは、ブラウザのプラグインを使い、ほかのユーザーが「面白い!」と言っているサイト(面白い画像とか)をランダムに巡回(Stumble)できる。提供されている機能は、「次へ行く」「面白い」「つまらない」と、ほぼこれだけだといってよい。気に入らなかったら次に行けばよいし、特に気に入ればやはり自分でもその場で簡単に投票できる。どこでもいつでも、好きなときにちょっとだけ楽しんで、たまに投票で自分の感想も反映させることができる。その行動が集まって、巡回時に新しいサイトが見つかる。
stumbleupon
Stumbleuponは、ブックマーク共有と投票という非常にスタンダードなサービスだが、「集合知」の集約を、ランダムな楽しさと、非常にシンプルなインターフェースで成功させている。「知」というと仰々しいが、これくらいの気安さ、簡単さ、自然さが、入力サイドには必要だ。

・Tailrank http://www.tailrank.com/
Tailrankは、5万ほどの人気のあるブログを自動巡回し、そこで話題になっているニュース(リンク)をピックアップし、それらのニュースのブログでの言及ランキングを表示するサイトだ。最近、紹介記事が出ていた。
tailrank
Tailrankは、WEB上で完全に分散した個人が各人それぞれの目的や興味のためにブログを書き、ニュースに言及している、ということを利用している。「何が注目されているニュースか?」という「知」はネット上で勝手に生産されているから、それを巡回して集約すればいいという考え方で、サービス自体では入力のインターフェースを提供しない。これは非常に本質的なやり方だと思う。Googleがページランクでスパムなサイトを検索から追放したのも同じ類の考え方だ。。

以上で僕の印象に残った3つのサイトを紹介した。「集合知」を利用するサービスを作る場合、入り口となる集約のインターフェースは、集めたい「知」をユーザーが発揮してくれるためによく考え抜かれたもので無ければいけない。「見えざる手」が働くには、各ユーザーがちゃんと独立し、エゴにしたがっている必要があるからだ。ただ、エゴといっても別に「利己的」であるばかりではない。「感謝」「協力」「提供」といった、社会的な行動はユーザーがその気になれば自然に行う行為だし、うまく集めることができれば「集合知」、ひいてはSocial Controlを利用したサービスでは、きわめて重要な「知」として利用できる。

だから、古くからのリアルコムのソフトウェアやサービスで利用されている、感謝を貨幣や時間ではかり、提供者に「支払う」というアイディアは、上記のサイトを中心に最新の動向の中でとらえなおしても、十分面白いし、まだまだユニークといえる。

最後が手前味噌になってもうしわけなかったが、このあたりから、僕らならではの「2.0」が生まれないかと思っているところだ。
Software | permalink | comments(0) | trackbacks(0)

分散するエゴから「集合知」を引きだす

すこし前のエントリーで、僕が所属するリアルコムが、実は「集合知」「ユーザー生成型」のサービスを企業内で展開しているのだと述べた。今、僕はまさにシリコンバレーで、リアルコムが現在企業内で行っているこの「集合知」を利用したソフトウェアを、「WEB2.0」的な世界で勝負できる「日本発」のサービスとして実現しようとしているところだ。

「集合知」といえば、みんなの意見は案外正しいという本がある。この題名どおり、多くの人が考えて出した結論は、もしくはそれを集約したものは、個別には突出して、良い結論、非常に劣った結論があったとしても、総体としては良いものになる、もしくはなっていくというのが、「集合知」の考え方だ。

そういったものを扱うサービスを作るにあたって、いろいろと頭を悩ませているわけだが、僕が今実際に直面している、非常に重要なポイントがいくつかある。今回はそれを話題にしたい。
まず、すべてに先立って重要なのは、どんな「知」を集めてどういう価値を出すか、誰の、何の役に立てるかだ。これは、当たり前といえば当たり前だ。次に、広さ・深さともに非常に大きなデータを集めなければ意味がないので、水平拡張可能なアーキテクチャーをどう作るか
そして、「集合知」を利用したシステム、サービスを考える上で最も悩むのは、(広義の)ユーザーインターフェースだ。ユーザー経験と言い換えても良い。つまり、「集合知」につながるひとつひとつの「知」を、個々人のレベルでどのように発揮してもらうのか。人々に、どんな「知」を、いつ、どうやって、どれくらい、どのように考えて、どういう気持ちで、ソフトウェアに入力してもらうか、だ。

インターネットやコンピューターを介しない「集合知」の元祖から知恵を借りるため、The Wealth Of Nationsから引用してみる。

he intends only his own security; and by directing that industry in such a manner as its produce may be of the greatest value, he intends only his own gain, and he is in this, as in many other cases, led by an invisible hand to promote an end which was no part of his intention. Nor is it always the worse for society that it was no part of his intention.

ちょっと難しいが・・・利己的な個人が自分の利益だけを最大化するよう行動すれば、an invisible handによって、全体として社会が最適化されると言っている。「利己的」というと聞こえが悪いが、集合知の主体となる個々人は、独立した欲求や思考に基づいて行動する、エゴをもった人間だということがポイントだ。ネット上のユーザーは、こうしろ、ああしろという指図では「知」なんか入力してくれないし、よしんば入力してくれたとしても、それが集約する価値がある「知」であるはずがない。

とにかく、個々人が、自分の欲求や利益に即して、考えた結果をちゃんと入力してもらい、それをシステムで集約する。そうやってこそ「集合知」を扱うシステムは初めて成功する。どうしたら、人々は、そのように行動してくれるのか?

実際に手を動かして、システムを作っていると、成功失敗の鍵を握るこの部分が本当に本当に難しい。難しい、難しいとばかり言うのが久々のエントリーのオチというのもなんなので、僕自身が自分のプロジェクトを考える上で、一番考えさせられたサイトを次の、集合知を引き出すインターフェースとはで、紹介しようと思う。
Software | permalink | comments(0) | trackbacks(1)
COMMUNITY
TWITTER
SPONSORED LINKS